長期連休時の診療体制(外科系)についての検討

長期連休時の診療体制(外科系)について

 来春(2019年4-5月)の大型連休(GW)は10連休になることが国会で決議されました。法案を審議した衆・参の内閣委員会では、政府に対し「国民生活に支障を来すことのないよう万全を期す」ことを求める付帯決議を法案にあわせて可決しています。

「日本病院団体協議会」においても代表者会議を開催。連休中の勤務体制や薬の供給に不安があるとして、厚生労働省や各地の医師会と連携して具体策を検討することを決めています。当院においては、休日体制が長期になることは、地域医療、患者への影響が懸念される以外に、稼働率の低下が経営へ与える影響も大きなものがあります。以下のポイントに沿った対応を検討しておくことが重要と感じています。

⑴ 外科系臨時手術日の設定、関連診療科の診療体制確保について

緊急手術体制については平時と変わらない対応が求められる。

準臨時手術体制に関しては、治療上のガイドライン等に沿った対応が求められる。

連休明けの診療体制に影響を与えない対応が求められる。

手術を必要とする症例に対し、麻酔科、各外科系診療科が周術期に必要とする関連診療科の協力体制を構築する必要がある。

働き方改革の観点から、国民生活に一定程度の影響を与えない範囲で、医療従事者にも休日時間外労働が過多とならないよう配慮が求められる。

⑵ 準臨時手術体制日の手術室体制(麻酔科体制)について

どの程度の症例数を管理するかを例年の4-5月の臨時手術症例数より見積もる必要がある。

症例数に応じた検査室体制、放射線科画像検査業務体制を検討する必要がある。

背骨、腰、首の医療相談・セカンドオピニオン始めました。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛などのコシの病気あるいは頚髄症、四肢のしびれなどのクビの病気、症状や治療などで悩んでいる方が非常に多いことを知るにつれ、私で役立つ事があるのなら相談に乗りたいと思うようになりました。

情報が氾濫する中で、何を信じれば良いのか解らない方も多いと思います。ネット上での多くの情報はほとんどが宣伝、ビジネスにつながる誤った情報、ニセ医療情報です。それらの情報に動かされ、無駄な時間とお金を使わないで済むよう、力になりたいと思っています。

現在通院している担当医師の意見も聞きたいが言いづらい人もいると思います。相談者の判断を助ける役に徹したいと思います。

主治医の先生からの紹介状・画像情報※が無くてもご受診いただけます。

※画像情報が無ければ、MRI/CT等の画像検査センターを紹介予約いたします。

今後の治療方針など、あらゆる角度からお話しをさせていただきます。
私どもから、主治医の先生にご連絡する事はございませんのでご安心下さい。

詳しくはhttp://spine-clinic.jpをご覧ください。

椎間板内酵素注入療法かレーザー治療 (PLDD) か

新しい腰椎椎間板ヘルニアの治療として、椎間板内酵素注入療法が国の認可を受け本年8月から可能となっています。

椎間板内に薬剤「商品名:ヘルニコア」を注入すると有効成分のコンドリアーゼが椎間板内髄核の保水成分を分解し椎間板内圧を減少させます。結果として神経への圧迫が改善し、痛みや痺れなどの症状が軽減すると考えられています。椎間板内減圧により治療効果得るものとしては、以前から行われているレーザー治療(PLDD)があります。治療の選択肢が増えたわけですが、どちらの治療が優れているかは現時点でははっきりとしていません。

ヘルニコア治療の利点は下記のようになります。

  • 局所麻酔での治療が可能
  • 傷跡が残らない注射による治療
  • レーザー治療(PLDD)のような熱による凝固蒸散で椎間板組織を急激に破壊しない
  • 健康保険を使用しての治療でありレーザー治療より治療費がかからない*
  • 治療の適応はレーザー治療とほぼ同様。効果に関しては現時点では不明であるがほぼ同様と思われる。

  *参考治療費用 レーザー治療(PLDD) 自費診療でおおよそ40~50万円

これから症例の蓄積が行われはっきりとするでしょう。

 

 

 

腰椎椎間板ヘルニアの新しい治療法 ヘルニコアについて

腰椎椎間板ヘルニアの新しい治療法が行われるようになりました。椎間板内に薬剤「商品名:ヘルニコア」を注入すると椎間板内の保水成分が分解されて椎間板内圧が減少する機序によりヘルニアによる症状が改善するというものです。本治療を行うには下記の要件を医療施設が満たしていなければなりません。もちろん京都第一赤十字病院は本条件を満たしております。

[医師要件] 以下①~②を満たす医師とする。①日本脊椎脊髄病学会指導医、その指導下にある医師、もしくは本剤の治験に参加した医師、 ②椎間板穿刺経験がある、もしくは腰椎椎間板ヘルニア手術 50 例以上の経験がある医師
[施設要件] 以下①~④を全て満たす施設とする。
①X線透視設備(C-アームなど)があり清潔操作のもと本剤を投与可能な施設
②ショック・アナフィラキシーに対応可能な施設
③緊急時に脊椎手術ができる、または脊椎手術ができる施設と連携している施設
④入院設備がある施設

消費税増税再々延期

消費税増税の施行が再々延期されるとのニュースに、世間では目先の増税が延期されて良かったという意見が多い様です。しかし、私は少子高齢化対策、高騰する医療費、年金などへの財源がなくなることが気がかりです。さらに将来この延期のつけが子供達にのしかかってくることに大人たちが気づかぬふりをしている様にも感じます。それにしても政治家はいとも簡単に前言(公約)を撤回できる職業なのだとつくづく思わされました。医療現場では患者への説明を撤回することなどあり得ません。われわれは常に第3者の厳しい目で評価されていることを忘れずにキチンとした責任ある医療を提供していきたいものです。

腰痛のトリアージ 何もしなくても治る腰痛とそうでない腰痛

みなさんは、急激な腰の痛みに襲われたならどうしますか?

腰痛で、立つこともできなくなると、自分の体に何かただごとでない問題が起こったのではないかと不安な気持ちでいっぱいになりますね。病院に駆けつけて、詳しい検査を受けて原因を突き止めたいという衝動に駆られますね。でも多くの腰痛は原因が明らかでないことが多く、その割合は85%にものぼるといわれています。そしてその多くが、なんの治療もしなくても自然に症状が治まっていくのです。

腰痛があるからといって、全ての患者さんに詳しい検査をすることは、非常に無駄で効率の悪い状況となります。さらにその検査や治療に多くの医療費がかかるのです。現在、日本国は多くの借金を抱えており、政府は国の借金を減らすために、医療費を抑制しようとしています。そんな中で、全ての腰痛患者さんに同じように検査を行っていたのでは国の財政は破綻してしまします。

そこで考え出されたのが腰痛のトリアージです。腰痛の中にはがんや骨折などそのまま放っておくと重篤な障害や生命に危険を及ぼす事態につながる可能性のある疾患が潜んでいます。しかし、前述したように腰痛の85%は原因のはっきりしない非特異的腰痛ですので、全ての患者に詳しい検査を行う必要はありません。そこで腰痛の診断、治療の優先順位を決めておく事が重要です。腰痛の診断治療の優先順位を仕分けして行く事を腰痛のトリアージといいます。腰痛患者が初診した場合に必要な事は、注意深い問診と身体検査により、腰痛を以下の3つのカテゴリーにトリアージすることです。
①危険信号を有する腰痛
②神経症状を伴う腰痛
③非特異的腰痛

腰痛トリアージの中でも最も重要なのが、重病のサインを見逃さない事です。腰痛ガイドラインでは重篤な疾患を見逃さないための、腰痛症状の危険信号(レッドフラッグ)を定めています。
腰痛の危険信号(レッドフラッグ)
「レッドフラッグ」というのは、転移性脊椎腫瘍、脊髄・馬尾腫瘍、化膿性脊椎炎、椎体骨折、解離性大動脈瘤、強直性脊椎炎、閉塞性動脈硬化症、馬尾症候群などの存在を疑わせる危険信号のことです。
全腰痛患者に占める割合は1~5%でしかありませんが、絶対に見逃すわけにはいきません。具体的にはこういうサインがあります。
発症年齢が20歳未満または55歳以上
時間や活動性に関係のない腰痛
胸部痛
癌、ステロイド治療、 HIV感染の既往
栄養不良
体重減少
広範囲におよぶ神経症状
構築性脊柱変形
発熱

危険信号については腰痛診療ガイドライン2012 日整会、日本腰痛学会より転載しました。

上記の条件に当てはまらない、腰痛の時はじっくり慌てず様子をみることがいいでしょう。巷では整体、鍼、灸などの手技による医療類似行為で腰痛が治ったと喜ぶ人がいますが、何もしなくてもこれらの腰痛は治ります。一度試してみてはいかがでしょうか?

診療報酬改定2016 湿布処方の制限 一度に70枚まで

湿布の処方枚数が制限されます!

厚労省は今回の診療報酬改定(診療や治療にかかる費用の改定)で一回の受診で処方出来る湿布の枚数を70枚までに制限することを取り決めました。

1日2回貼り替えの湿布薬では

両膝と腰、首に症状のある患者さんで1日の湿布必要枚数を考えると、両膝で二枚✖️2回、腰には二枚貼ると、同じく二枚✖️2回、首には一枚貼付で我慢していただくとして一枚✖️2回で合計10枚が必要となります。処方制限が70枚なので一週間で使い切ることになります。

腰痛だけの患者さんの場合には、1日4枚が必要とすると、約17日分の処方になります。

慢性化した腰痛患者さんには1〜2カ月おきに通院としたいところですが、これからはマメに通院していただくか、不足分は自費で湿布を購入していただかなければなりません。

実は国(厚労省)は、この不足分を保険外(自費で購入)とするか、我慢してもらうことで医療にかかる費用を年間30億円程度削減しようと目論んでいます。

おそらく今後は治療に有効性の示されていないビタミン剤なども保険外診療となることでしょう。

外来診療で患者さんに、湿布の処方制限について説明する日々が新春から始まります。

 

医療類似行為による危害に遭われたら。

医療類似行為による危害について

私は脊椎疾患の専門医ですので、頚部痛、肩こり、腰痛の患者さんを多く診る機会があります。そのような患者さんの中には、マッサージ、指圧、整体、カイロプラクティックなどの医業類似行為を受けたが、症状がさらに悪化したということで初めて当方の診察を受けに来られる方がいます。ひどいものでは、これらの類似行為の施術後に上肢の麻痺症状が出現したケースも経験しています。本来このような事例は、刑法上の業務上過失障害に当たると思われるのですが、多くの患者さんは泣き寝入り状態のようです。被害を受けた人は速やかに医療期間を受診し、国民生活センターや消費者相談センターや警察に被害を報告すべきであろうと思います。 私はこれまで、このような報告窓口があることを知りませんでしたが、先日 NHKのクローズアップ現代でこの医療類似行為の危害についての特集があり国民生活センターの存在を知りました。再発防止に向けて、今後は、診療に訪れた患者さんの中で、医療類似行為の危害にあわれたと診断できるものは積極的に報告していきたいと思っています。

以下は国民生活センターからの情報の転載です。

国民生活センター(PIO-NET=全国消費生活情報ネットワークシステム)には、整体やマッサージ等、器具を使用しない手技による医業類似行為を受けて危害が発生したという相談が2007年度以降の約5年間で825件寄せられており、件数は増加傾向にあるようです。

相談の概要(国民生活センター調べ)をみますと

  • 「整体」や「カイロプラクティック」など、法的な資格制度がない施術を受けて危害が発生したと明確に判別できる相談が少なくとも4割以上を占め、法的な資格制度に基づく施術の相談に比べて多いと考えられた。
  • 危害程度の回答があった640件のうち498件(77.8%)は危害発生後に医療機関を受診していた。
  • 危害部位は、腰部・臀部(でんぶ)や首、胸部・背部が多かった。
  • 危害内容は、神経・脊髄の損傷、骨折、擦過傷・挫傷・打撲傷の順で多かった。
などとされています。
相談事例では、マッサージによって肋軟骨を骨折した例や、遺伝性の脊柱管狭窄があることを事前に伝えて、マッサージを受けたが全治3ヶ月の障害をおこしたなどが報告されています。
〜消費者庁の重大事故等に係る公表( http://www.caa.go.jp/safety/new_2015.html )より。〜
整体やカイロプラクティック等で健康被害にあわれた場合は速やかに医療機関を受診し、地元の消費生活センターにご報告ください。
医師の先生方へ。 これらの健康被害を診察された場合は速やかに国民生活センターの「医師からの事故情報受付窓口」にご報告ください。 http://www.kokusen.go.jp/jiko_uketuke/index.html
医療類似行為による危害を防ぐために、みんなで取り組んでいきましょう。

診療報酬削減が必要な国家財政の状態ですが公務員給与は増えます。おかしくない?

政府は平成27年12月4日の給与関係閣僚会議と閣議で、2015年度の国家公務員の月給とボーナス(期末・勤勉手当)に関し、2年連続で引き上げることなどを求めた人事院勧告の完全実施を決めています。 勧告内容を盛り込んだ給与法改正案を来年の通常国会に提出する予定だそうです。

一方で経済財政諮問会議は、国家財政が持たないので社会保障費を削減する必要があると言っています。

なんだか話が矛盾していておかしくないでしょうか?

消費税を上げる前に、公務員の給与を下げるとか、国会議員の定数を削減するとかしないと、国民は納得できないです。

 

あなたは知らないうちに診療報酬不正詐欺に加担している?

 最近、診療所、歯科医院、接骨院などでの診療報酬不正詐欺が話題になっています。吉本の芸人や、元タレント女医などもそれらの詐欺に関与していたとの事で注目されています。多くは本人が知らない間に、治療者側が診療報酬を不正請求をしているようです。
 詐欺に加担した人(患者側)は、一度その医院、接骨院などを受診しただけで1万円程度のお金をバイト代のように受け取っていたようです。また詐欺診療施設は患者を紹介した人には紹介料を提供しネズミ講式に患者を集めていたようです。
 それらの詐欺行為を行っている施設は経営状況が悪かったり、1~2年で突然閉院するなどの特徴があるようです。
 多くの地方自治体や保険連合会は、保険医療を受けた患者に対して後日、その医療費を保険機関が医院にいくら支払ったかの明細書を送って告知をしているようです。従って患者は自己負担分の他に自分の治療費が医院にいくら支払われたかを知ることができ、チェックもできます。ですので自分が行った病院が水増し請求や架空請求をしているかは、患者さん側が調べればすぐにわかります。

 悪質な医療機関では不正請求や水増し請求を行っており、その不正請求額は年間1億円を超えているようです。

 みなさんも、自分の治療費、保険病名をきちんとチェックしてみてください。あなたも知らない間に詐欺行為に加担しているかもしれません。